事故物件の怖い話

怖い話・衝撃体験寄稿,短編

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これは私が高校生の頃のお話です。

私の通学路は、駅から学校が指定する大通りを通る少し遠回りの安全な道でした。

しかしこの通学路とは別に、ある近道がありました。

そこは古びれたアパートが並ぶなかを通る道で、人気が少なく日が暮れるとどこか別世界のような雰囲気が漂うため、好んでその道を使う生徒はあまりいませんでした。

ある日私と霊感の強い友人Sとの帰り道のことでした。

部活が終わったあと、帰り道が同じ彼と帰路につこうとしたとき、急に雨が降り出しました。

傘を持っていなかった彼と私は、濡れることを嫌がりいつもの通学路ではなく近道である例の道を走りました。

完全に日が暮れてしまい、薄暗いその道を駆けていると、S君があるアパートを過ぎたあたりから「気分が悪い」と言いだし、一刻も早く駅に着こうと私をせかしました。

無事駅に着いたあと、なおも青ざめた顔の彼が言うには、そのアパートから異常な気配と空気を感じたとのことでした。

後日事故物件をまとめたサイトを彼とみると、そのアパートでは昔何人もの人が謎の死を遂げたそうです。