神社の隣に住んでいたときの怖い話

怖い話・衝撃体験寄稿,短編


私は幼少期の頃、神社の隣に住んでいました。

小さな用水路を挟んですぐ隣に神社があり、窓から手を伸ばせば神社に生えている木に手が届きそうなくらいの近さでした。

神社は小さなもので参拝者は少なく、専ら近所の子供の遊び場になっていました。

夏の盛りも過ぎた秋のある日、夜中に何かを打つ音が聞こえてきました。

一定のリズムで聞こえてくるその音は、夢うつつだったということもあり、そのときは特に気にせず眠ってしまいました。

翌日、珍しく神社が騒がしいので訪れてみると、木に釘を打ちつけられた藁人形があったのです。

昨夜聞こえてきたあの音は、釘を打ち付ける音だったのだと気付き、もしあのとき目が覚めて窓から覗いていたらと思うと、今でもゾッとします。