たまに聞こえる声と肩に置かれる手

怖い話・衝撃体験寄稿,短編


ブラック企業に勤めていて精神が不安定だったときの話です。

当時勤めていた会社では終電にぎりぎり間に合う時間に退社し、2時間ほど眠ってまた出社するという生活サイクルでした。

今でも本当にあったことなのかどうなのか定かではないのですが、誰もいない場所で声をかけられたり、体に触られるようなできごとに悩まされるようになりました。

そういった現象が起きるのは会社で資料を探してかがんでいたり、トイレに行って手を洗っているときが多かったです。

声をかけられる場所は右耳の後ろ辺りが多く『ねえ』とか『ちょっと』といった声が聞こえて、触られる場所はいつも左肩周辺でした。

たまに起きる怪現象にも感覚がマヒして恐怖を感じなかった私ですが、ある日仕事中に倒れて病院に行ってからは大変な恐怖を感じるようになり、引き継ぎ以外では出社しないままやめてしまいました。

現在は怪現象は起きなくなりましたが、後ろから声がしたらと考えると怖くて頭を洗うときなどは目を閉じられなくなりました。